リアルヘヴンへようこそ

リアルヘヴンへようこそ (角川ホラー文庫)

ちょっとしたホラーブームがオイラの中で起こったので
買いあさったうちの一つ。


郊外の住宅街、そこで静かに、でも確実に広がっていく悪意。
やがてその悪意が日常を恐怖の世界へと変えていく・・・
そこに立ち向かいは、一人のいじめられっこの少年と、ホームレスたちだけ・・・


どっかで読んだなぁ、って感じのストーリー展開ですが、
序盤、少しずつ歪んでいく現実がとても上手く表現されていて、
おぉ!こりゃいい作品に出会えたか?と思ったんですが、後半、遂に崩壊してしまった現実と
それに立ち向かう主人公たちが、どうにも滑稽に見えてしまいました。
あまりにも現実離れしてるというか、ゲームかアニメのような展開にガッカリ。


生理的、心理的、現実的、ありとあらゆる恐怖を描いてる、って書いてましたが、
最後で急に冷めた感じがします、ラストもなんだかなぁ。


とはいえ、展開は悪くなく、一気に読み終えてしまったので、それほど悪かったという訳ではないです。
何かもったいないというか何というか。
中学、高校時代ならはまったかも・・・って作品でした。